築年数が10~30年の家や中古住宅における住宅診断の検査ポイントをまとめました。
住宅診断を利用する築後30年未満の家を持っている方には、大きく2つのタイプがあります。一つは「新築からずっと住み続けている方」、もう一つが「中古住宅を購入された方」です。
「新築からずっと住み続けている方」の場合、築後10年で瑕疵担保がなくなるほか、購入した不動産会社やハウスメーカーから受けていた無料の定期点検も終わり、点検してくれる会社を新たに探しているという方が多いようです。
もっとも、不動産会社やハウスメーカーのなかには20年、30年と長期にわたる定期点検サービスを提供している会社もあります。しかし、だいたいが有料であることや、メンテナンスの担当者に何らかの不満があって、別の会社を探すという方もいらっしゃるようです。
もう一つの「中古住宅を購入された方」の場合、売主の負担で修理してもらえる瑕疵担保の期間が短い(一般的には3カ月程度)、またはついていない物件もあります。
こうしたなか、これから住もうという家が果たして安全なのか、どれくらい住み続けられるだろうかと住宅診断を利用するケースも多いようです。
築年数が10~30年の家や中古住宅の場合、自分の目で見える範囲でも気になる部分も多々あるかと思います。売主である不動産会社の担当者は「これくらい大丈夫」と言われても、不安に感じる方は住宅診断の診断士に相談してみるのも一手です。
中古住宅には多かれ少なかれ、以下のような問題を抱えているものです。
住宅診断を利用することで、重大な瑕疵につながらないか、将来的にどのような修繕が必要になるか、日ごろのメンテナンスはどのようにすればよいかなどのアドバイスももらえます。
築年数が10~30年の家や中古住宅で、もっとも重要なポイントが「目で確認できない部分をチェックすること」ではないでしょうか。なかでも、床下や天井裏は重要なチェックポイントです。その他にも下記のようなチェックして欲しいポイントが挙げられます。
これらのポイントは、普段目にしない部分ですし、素人では安全かどうかもわからない点も多々あります。
目につかないから気にしなくてよい、売主から安全だと言われたとしても、やはり専門家に見てもらうことで、よりいっそうの安心が生まれることでしょう。また、修繕が必要か否か、将来的にどのような修繕が必要になるかといったアドバイスも診断士の方から受けられることも住宅診断を利用するメリットでもあります。なお、天井裏や床下は「点検口がないと診断ができない」ということをお忘れなく。
住宅診断は、基本的に目視によるチェックが大半。中には専用の機器を用いることもありますが、壁や床に穴をあけてまで詳しい検査はしません。
特に、中古住宅を購入される方で住宅診断の利用を検討されている方は、その家に点検口があるかどうかもチェックしながら物件を選ぶようにしましょう。
どんな家でも、築年数が10~30年が経っている住宅では、建物に何らかの劣化状況が現れます。
それを知らずに住み始め、後で重大な欠陥が見つかっても、瑕疵担保の期間を過ぎていれば修繕費はすべて自己負担となってしまいます。
こうしたトラブルにあわないためにも、住宅診断で少しでも負担や不安を軽減するという目的で利用するとよいでしょう。
住宅診断と聞くと、「欠陥を探す」「あら探しをする」というイメージを持たれている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、住宅診断の本来の目的は「その家で長く住むための方法についてアドバイスをもらう」こと。古くなれば、どこかしら欠陥や損傷が出てくるのは当然です。
その家に少しでも長く、快適に住むための方法や、将来どのような修繕が必要になるか、またリフォームの際にどこも改築しなければいけないかということを教えてもらうためにも、住宅診断は有効な手段なのです。