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瑕疵担保責任との違い

「瑕疵担保責任がある期間(新築なら10年)であれば、住宅診断は必要ない」と思っている方も多いのではないでしょうか。ここで、住宅診断と瑕疵担保責任とは、何が違うのかを説明します。

瑕疵担保責任とは

瑕疵担保責任とは、買主が住み始めてから判明したその家の欠陥や不具合に対し、売主に補修の請求や損害賠償をすることができる制度のことです。例えば、雨漏り、シロアリによる被害、その他構造や設備の不良などが対象となります。

なお有効期間は、新築の場合は引き渡しから10年、中古の場合は売主との交渉によって決められます(一般的には引き渡しから1~3カ月)。

瑕疵担保は保険をかけるための「検査」

瑕疵担保をつけるには、「瑕疵担保責任保険の検査」が必要です。この検査では、保険適用期間中に瑕疵が生じる可能性がないか、瑕疵基準をクリアしているか否かを目視で確認していきます。

つまり、保険をかけるための「検査」であり、どこに不具合があるかを探してくれるものではありません。

住宅診断はメンテナンス時期を見極める「診断」

一方、住宅診断は、住まいの現状を把握するための診断です。例えば、屋根の状況から雨漏りの可能性があるか否か、修繕が早急に必要なのか、あるいはいつくらいになると予想されるのか、といったことを診断します。

その家に長く住み続けるためには、どのようなメンテナンスが必要なのかをアドバイスしてくれるものです。

瑕疵担保と住宅診断の違いについて

瑕疵担保と住宅診断では何が違うのでしょうか。ここでは、その違いと注意点について紹介していきます。

瑕疵担保は「保証」住宅診断は「点検」を行なう

瑕疵担保は住宅を引き渡したあとに発生した不具合に対して保証するものです。瑕疵担保の住宅調査では、メンテナンスやリフォームに関するアドバイスはありません。あくまで保険にかかわる調査のみになります。

一方で、住宅診断は住宅診断士による点検を行ない、不具合や欠陥がないかどうかをチェックします。さらにメンテナンスやリフォームについてもアドバイスしてくれるのです。

10年経過後に瑕疵が見つかっても保証されない

最大保証期間の10年を過ぎて瑕疵が見つかっても保証されません。

また瑕疵にあたらない不具合は、保証対象外になることもあります。保証期間が過ぎてしまう前に、第三者の専門家に住宅診断を依頼することが得策です。

住宅購入後いつ不具合が見つかるか分からない

不具合というものは、発生していても症状があらわれない限り発見することは困難です。目に見えない内部構造に起きている可能性もあります。

目に見えない不具合や欠陥などの瑕疵は、専門家でもない限り発見はむずかしいと言えるでしょう。

住宅が何年くらい耐えられるのかは分からない

住宅の耐久年数は年々延びているとはいえ、それは目安で実際は何年持つのかわかりません。

メンテナンスを行なっているかどうかでも耐久年数は変わってくるもの。住宅を長持ちさせたいのであれば、適切な管理をする必要があるのです。自分でメンテナンスすることはもちろんですが、住宅の基礎構造や劣化具合は素人が見つけるのは困難。安全のためにも、住宅診断の専門家にお願いして調べてもらうことをおすすめします。

長く大事に住むためのノウハウがない

住宅に長く住むためには、ノウハウも必要です。日本には四季折々の季節があり、天災も多く発生しています。住宅を取り巻く環境の変化が、住宅を劣化させてしまうのです。

メンテナンスを怠ってしまい、そのまま放置しておくと住宅の寿命を縮めてしまうことにもなりかねません。そうならないためには、住宅のメンテナンスが重要になってきます。特に雨風にさらされている外装は、定期的な点検をしましょう。不具合や欠陥を見逃してしまうと、そこから雨が侵入して被害が拡大してしまいます。

1981年以前の建物は耐震改修工事が必要

1981年6月の法改正以降の耐震基準は「新耐震基準」と呼ばれています。それ以前の建物は「旧耐震基準」とされており、これに該当するものは耐震改修工事が必要です。

阪神・淡路大震災や東日本大震災では、建物の耐震性の弱さから多くの建物が倒壊しました。その教訓を活かすため、現在の建築条件は「極めてまれに起こる大地震でも倒壊しない」ことが前提となっているのです。

また、2000年の改正では新築時の地盤調査が義務付けられ、壁のバランス、柱や筋交いなどに使用する素材の種類が明確に決められています。

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