地震や台風といった天災などによる家のトラブルのニュースなどをみると、自分の家が大丈夫かとても気になりますね。
「自分の家が、どれほど持ちこたえることができるのか」「不安を抱えた状態で住み続けるより、確かな検査をしてもらい、必要であれば強化のために家の補強も考えたい」と、思うものです。
住まいを快適かつ安全に維持する方法として、住宅診断のホームインスペクションが注目されています。これは人間が行う健康診断のようなもので、家屋の不具合箇所や劣化状況を文字通り診断し、必要な修繕ポイントを明らかにして災害対策に役立てることができます。
ホームインスペクションの特徴とメリット
ホームインスペクションの効果を高めるには、定期的な診断を受ける必要があります。
長く安心して家に住み続けるためにも、また、万が一のとき、被害を最小限に抑えられるように、住宅診断サービスを利用する人が増えてきています。
住宅診断とは「ホームインスペクション」とよばれ、その専門業者もいるほど。第三者的な立場から、屋根、外壁、室内、小屋裏、床下などの状態を診断し、劣化状態がないかを念密に調べます。人にあてはめると精密検査のようなもの。適期検診のように、定期的に実施することが理想です。
新築・中古物件問わず、素人にわかりにくい不具合も徹底調査してくれます。物件購入時には、ピンポイントでホームインスペクションを依頼する人が増えてきています。
住宅は建てるときだけでなくその後の定期的な点検も大切です。住宅診断にかかる費用について、相場をまとめました。
住宅の定期診断を依頼したい方に、費用が安いサービスを紹介します。 しかし、費用の安さだけでは、診断の質は勿論、報告書の有無なども心配です。そこで報告書や実際に診断してくれる会社についてもスペックを表にまとめました。
※2020年5月調査時点の料金のため、現在の費用は各公式ホームページにてご確認ください。
業者 | 費用 | 報告書 | 診断する会社 | 対応エリア |
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日本戸建管理(家ドック) 公式サイト はこちら |
12,000円 (税別) ※月会費制で毎月1,000円ずつの支払い |
点検報告書・修繕計画書・修繕履歴書の3点を用意。長期優良住宅にも対応したレポート | 本部で審査に通った会社のみに厳選 | 北海道(札幌近郊)、関東、東海、近畿、山陽、九州の一部地域 |
公式サイト はこちら |
・相羽建設以外で立てた住宅 20,000円(税別) ・相羽建設で立てた住宅 10,000円(税別) |
要問合せ | 自社で対応 | 東京都、埼玉県の一部地域 |
以下の表は、スポット診断でおすすめな住宅診断会社の費用や点検スパンなどのスペックをまとめたものです。
業者 | 費用 | 点検スパン | 対応エリア |
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公式サイト はこちら |
基本コース55,000円 | 都度依頼が必要 | 日本全国 |
公式サイト はこちら |
基本コース50,000円 | 不明 | 関東・東海・近畿・九州(一部地域を除く) |
リクシルホームサポーター ※現在、リクシルホームサポーターのホームページは運用停止中です。(2018/9/19時点) | 住宅診断ライトプラン80,000円 | 不明 | 全国(一部地域を除く) |
住宅診断において、現時点における最大の問題点は、統一基準の欠如。平成25年6月に国土交通省によって「既存住宅インスペクター・ガイドライン」が発表されました。しかし、それはガイドラインに過ぎず、法的効力はありません。
つまり、ホームインスペクションする際の検査項目は統一されておらず、その査定基準も曖昧であるということです。費用を支払い、ホームインスペクションを実施しても、統一基準がないために、信ぴょう性のない検査結果や大まかな項目のみの検査結果を提示されることも。
そのような検査結果を提示されたとしても、現状においては、消費者はそれが正しいものであるのかを推し量ることができない状況となっています。このため、信頼できるだけでなく、長年の実績・経験を積んだ豊かな知識と優れた技術を有した住宅診断業者にホームインスペクションを依頼することがキーとなります。
2008年に設立されたNPO法人「日本ホームインスペクターズ協会」。この法人が、ホームインスペクターのプロとして公認ホームインスペクター資格認定会員となるための試験を実施しています。
国家資格ではありませんが、現在日本においては、ホームインスペクターとして「建築・不動産取引・住宅診断方法などにおける一定以上の知識、高い倫理観を有する」者といえます。[注1]
第三者機関である日本ホームインスペクターズ協会認定のホームインスペクター資格有志者によるインスペクションは、ある程度統一された基準に基づいた検査結果です。より、信頼のある可能性が高いでしょう。
住宅診断サービスを申し込む際は、お住まいの地域に対応しているか、診断してほしい部分がサービス料に含まれるのか有料オプションとなるのか、アフターフォローは万全かどうか、など、住宅診断会社を選ぶ基準をある程度考えて選ぶと良いでしょう。
また、各社の特徴も要チェックです。
日本戸建管理の点検項目は200程度。国土光中小策定のガイドラインに則った項目が用意されているので安心です。修繕が必要な場合は、点検した工務店にそのまま修繕依頼をすることも可能です。
一方相羽建設は独自の点検項目を用意していますが他の住宅診断サービスを比較すると点検内容は少なめになっています。
しかし点検時のアドバイスがしっかりしており、素人でも修繕できる内容であれば無料で工具を貸出してくれるため、自分で修繕することができます。突然の大きな出費が怖いという方にもおすすめのサービスです。
さくら事務所は全国に50名の診断士が在籍しています。診断士は建築士、コンサルタントのみ。安心してサービスを受けられる体制が整っています。
[注1]NPO法人日本ホームインスペクターズ協会:ホームインスペクターとは
※現在、リクシルホームサポーターのホームページは運用停止中です。(2018/9/19時点)
住宅の劣化状況や欠陥の有無などを専門家が第三者の立場で住宅診断。新築物件・中古住宅の状態やメンテナンスの履歴、耐震性を把握しておけば安心して買うことができるということで、利用する人も増えています。
反対に売ろうとしている人が、資産価値を算出するために利用することも増えています。プロによる第三者評価の調査報告書があれば、中古住宅の売却交渉を有利に運ぶことができるからです。また、居住中に気になる場所の点検目的で利用することも。思いがけず補修や改修が必要な劣化が見つかるケースもありますが、適切な対応を行えば、住めるケースがほとんどです。
事前に建物の状態を知っておけば、必要な費用のおおよその目安が分かりますので、住宅診断は積極的に利用したいところ。しかし、多くの人にとって家は一生のうちに何度も売買するものではないので、複数回利用する機会はほとんどないでしょう。そのため、住宅診断の費用の相場が見当もつかないという人がほとんどのはずです。
住宅診断にかかる費用の相場は5万円から15万円程度です。その中には次のようなものが含まれています。
住宅診断の費用は、地域差やサービスに含まれるものの違いによって差があります。検査回数によってサービスの料金は異なっており、10万円程度のものから50万円程度のものまでさまざまです。
住宅診断の安いプランは5~7万円が費用相場で、調査は目視チェックができる範囲に限られ、床下や屋根裏へ進入しての診断は行わないのが特徴です。検査項目はおおむね以下の通り。
検査項目の数は複数にわたりますが、いずれも診断者が歩ける範囲で、かつ目視チェックのみです。
高いプランは床下も見てくれます
住宅診断の高いプランは9~14万円が費用相場で、点検口からのぞくだけの安いプランとは対照的に、床下や屋根裏へも診断者が進入して調査を行います。調査は目視で済ませるのではなく、必要な場合は専門の検査機器を使い詳細な診断をします。屋根は、安いプランでは遠目にチェックするだけですが、高いプランでは梯子をかけてチェックするのが特徴です。検査項目は次のようなものです。
検査項目が多くて詳細な診断を行う点では、業者を問わず共通していますが、実際の金額や調査方法、スキルには地域差があり、業者による違いもあります。注意点は、相場より価格が安い業者に依頼するときは慎重さが求められること、また新築を建てたときに受ける無料診断では、メーカーや工務店の立場を考慮して必要な報告がなされない心配があることです。
価格が高い=良い診断とは限りませんが、価格とホームインスペクターの能力は比例することが多いといえるでしょう。正しく公正な住宅診断を行うには、ホームインスペクターの質や運営会社の十分な実績や経験が確保されていることが重要になります。未熟なインスペクターの診断を信用して購入した中古住宅に欠陥があったと、あとから知ることになっては大変です。あらかじめ勉強してしっかりした住宅診断業者を選ぶための目が、消費者の側にも必要になるでしょう。
調査の費用は家の面積によっても変わります。正確な費用を知るためにも、一度業者に見積依頼をしてみましょう。一社だけでなく複数社に見積依頼を行い、費用だけでなく対応や調査内容などの比較を行うことが重要です。
定期診断であれば、毎回同じ会社の担当者が来てくれるので、不安に思っていることも相談しやすくなりますね。
住宅診断には、定期的に受けるものとスポット診断の2種類があります。定期的に受けるものは、その家に住んでいる間定期的に受けるもの、スポットは家の売買時など1回のみの診断を受けるものです。
住宅の定期診断を依頼するメリットは、不具合箇所を早期発見することで、メンテナンス費用の抑制ができること、また調査記録をコンスタントに保存できるため、その後のメンテナンス計画が立てやすくなり、資産価値の維持にもつながることです。健康診断と同じで、定期的に行うことで早期に問題点を発見し、手遅れにならないうちに早めに対処できるのが定期診断の利点でしょう。
定期診断の費用は、中古戸建で年間約10~12万円程度が目安です。マンションは新築、中古共に確たるデータはなく、地域や業者によって、また選択するオプションによって異なります。調査方法も、目視チェックがメインの一時診断と、機材を使った詳細な調査を行う二次診断があり、どちらを選ぶかによって費用は変わります。
スポットで住宅診断を受ける場合タイミングとしては以下の2つが挙げられます。
物件購入時は、住宅購入の「申し込み後・契約前」に依頼します。申し込みする前にインスペクションをしてしまいますと、その間に物件を他の方に申し込まれてしまうこともあります。
契約後にインスペクションを実施し、重大な欠陥を発見した場合、住宅購入を簡単にキャンセルすることができません。契約時に支払った手付金は返金されませんし、手付解除をできる期間を過ぎた場合は違約金を支払う義務も発生してしまうことも。
物件売却時の場合は、物件の資産評価にもなりますが、売却後に何か特定の問題が起きてしまった際に、「売却前にはその問題がなかった」という確たる証拠にもなります。
新築物件の場合は建築スケジュールとの関係で、契約前の住宅診断を不動産会社に断られることもあります。そのようなときは、売買契約書に瑕疵担保責任の一文を添えるように。瑕疵担保責任とは、引き渡し前に見つかった欠陥は売主の責任で補修するものです。
以上は、一次診断と呼ばれる基本的な住宅診断の価格の目安。二次診断と呼ばれる専門の検査機材を使用する診断の場合は、上記の価格に5〜7万円程度上乗せになります。
中古物件の場合は、売買契約前に診断してもらいましょう。もし住宅診断を契約後にしなければならなくなった場合は、一般的には3カ月間の売主の瑕疵担保責任を求めるのが安心です。
住んでいる家の診断をしてもらうときは、できれば気になるときだけでなく、定期的に受けることが理想です。家は時間が経つと劣化するもの。外壁塗装や防水加工処理、シロアリ対策などの視点から、定期的にメンテナンスが必要な時期を専門家に診断してもらった方が望ましいからです。
地震や台風などの天災が原因で、ひび割れや漏水が起こることもあります。普段見ることが難しい場所を点検するタイミングにもなりますので、できれば3~5年に一度の定期診断を受けるとよいでしょう。見た目にはそれほど劣化していないように見えても、内部は深刻な状態になっていることもあるので、早期に状態を知っておくことが大切な資産を守るために必要な考え方です。
定期診断の場合は、1回のみのスポット診断よりも割安になるサービスを提供している診断業者もあります。定期診断の1回あたりの相場は、約2万円。業者によっては、入会金や年会費、別途点検費用がかかるところもありますが、1回のみのスポット診断よりも割安です。
家を購入したからには、長く住み続けるのが前提のはず。いつまでも快適に安心して暮らすためには、プロによる診断が大切です。そのためには、信頼できる住宅診断会社を見つけることがとても重要ですね。
業者 | 費用 | 報告書 | 診断する会社 | 対応エリア |
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日本戸建管理(家ドック) 公式サイト はこちら |
12,000円 (税別) ※月会費制で毎月1,000円ずつの支払い |
点検報告書・修繕計画書・修繕履歴書の3点を用意。長期優良住宅にも対応したレポート | 本部で審査に通った会社のみに厳選 | 北海道(札幌近郊)、関東、東海、近畿、山陽、九州の一部地域 |
公式サイト はこちら |
・相羽建設以外で立てた住宅 20,000円(税別) ・相羽建設で立てた住宅 10,000円(税別) |
要問合せ | 自社で対応 | 東京都、埼玉県の一部地域 |
業者 | 費用 | 点検スパン | 対応エリア |
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公式サイトはこちら | 基本コース55,000円 | 都度依頼が必要 | 日本全国 |
公式サイトはこちら | 基本コース50,000円 | 不明 | 関東・東海・近畿・九州(一部地域を除く) |
リクシルホームサポーター ※現在、リクシルホームサポーターのホームページは運用停止中です。(2018/9/19時点) | 住宅診断ライトプラン80,000円 | 不明 | 全国(一部地域を除く) |